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第36回日本臨床リウマチ学会 開催のご挨拶


先生がたには日々の診療にお忙しいことと思います。
さてこの度、富山において第36回日本臨床リウマチ学会を務めさせていただくこととなりました。
本来であれば2020年の予定でしたが1年の猶予期間を頂き、本年開催させて頂くこととなりました。
およそ2年の間、猛威をふるったコロナもようやく少し落ち着きを見せはじめたように思います。
そんな中、多くの先生がたからライブ開催(現地開催)を期待する励ましの声も多く、今回の学会は3密に十分配慮しながら現地富山での開催を企画しています。

先生がたと富山でお会いできることを楽しみにしています。たくさんの皆様のご参加をお待ちしています。

2021年10月21日
第36回日本臨床リウマチ学会
会長 松野 博明
(医療法人社団松緑会 松野リウマチ整形外科)


この度、第36回日本臨床リウマチ学会を、2021年12月18日(土)~ 12月19日(日)の2日間にわたり、富山国際会議場とその周辺会議施設を利用して富山で開催させていただくことになりました。本来2020年に第35回の学会を開かせて頂く予定でしたが、ご承知のように日本列島を襲ったコロナの影響で3密を避けて富山で学会を開催することが不可能となり1年延期させて頂いて富山で開催することとなりました。延期に伴いリモート学会となった第35回の会長を急遽お引き受け頂いた東京大学の田中栄先生、私の学会延期のためそれぞれ1年ずつ延期して頂いた北海道大学の渥美達也先生、産業医科大学の田中良哉先生の各先生には多大なご協力とご理解を頂きました。また富山での学会参加を楽しみにされていた多くの先生方には大変なご迷惑をおかけしました。仕切り直しの第36回の学会はそのぶん先生方にご満足頂けるようしっかり準備していきたいと思っています。

関西においてリウマチ性疾患の臨床的研究の発展を目指して発足した本会ですが、今では全国的学会に発展し、毎年参加者も増え続け、臨床に根差した学会として大きな役割を担うようになりました。また歴代会長の功績もあり、医師のみならず看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士等のメディカルスタッフに加え、医薬品開発に携わる先生方も参加し、リウマチ学に関連する様々な角度からの切り口に対して自由闊達な討議の出来る進歩的学会へと発展を遂げています。

さて、リウマチ性疾患の臨床成績は、生物学的製剤やJAK阻害薬の登場により進歩し、従来難治とされてきた関節リウマチのみならず種々の膠原病の治療成績も飛躍的に向上しています。また近年では診断技術や検査も進歩し、早期からの診断治療が可能となりチーム医療を通じて患者さんのQOLは著しく向上しました。しかし、それでもまだアンメットニーズは残されたままであり、また解決しなければならない各薬剤の副作用や医療費の問題等もあります。そうした意味から、まだ治療や診断の開発が不十分であった時代からリウマチ治療を遂行されてきた諸先輩方の工夫とご苦労を教えて頂き、現役世代の先生方と討議して頂くことにより、未来の治療につながる道標になるのではないかと考え特別企画とさせていただきました。またこれからのリウマチの医療行政について具体的にどのような方向性があるのか、現場の医師として行政に要望があるのであればそれは何かを、現職の国会議員の先生と討論する場を設けさせてもらいました。

医師が患者を治療するにあたり、ガイドラインや治療のリコメンデーションを遵守すべきは当然ですが、治療の選択肢が増えれば増えるほど、根底には各医師が信念を持った患者の利益を最優先に考える倫理感に基づく治療戦略が必要と考えます。そうした意味から本会のテーマは「克己復礼」とさせていただきました。

今回の学術集会に多くの皆様が参加され、多種多様な視点からリウマチ性疾患に苦しまれている多くの患者さんを救済するため、活発な議論がなされることを期待しております。何卒多くの皆さまのご支援とご参加を賜りたく存じます。

第36回日本臨床リウマチ学会
会長 松野 博明
(医療法人社団松緑会 松野リウマチ整形外科)